2006年 06月 03日
猟犬としてのいちにちその後

<なんだ 獲物はボロセーターか>


リードを付けたまま山の雑木林へ入ってしまった喰太。
喰太を探しに入ったビビ 禄 凡。
ひとり残って犬たちを待っていると 一瞬静寂が広がる。
福の時と同じ。
みんなが帰らなかったらどうしよう。
まだまだ信用できない禄と凡が無事に戻ったのでひとまず胸を撫で下ろす。
今までの喰太なら信じてじっと待つ。
でも今は、心筋症をもっている。
夜になって薬がきれたらどうなる。
さらに悪い事にリードが付いている。
絡まって動けなくなったらどうする。
未だ繋がれていない頼りのビビが必死で匂いをかぐ。

やった!
ビビたちが戻って10分、最初に声がした辺りで喰太が吠えている。
ビビがすぐに駆け込む。
私も続く。
喰太とビビが一緒に吠える。
間違いない、絡まってるんじゃない。
「ナンチャッテ」猟犬、獲物を追い詰めているんだ。
生い茂った木を掻き分け10mほど斜面を登ると
見えた!
喰太とビビが地面に向かって吠え付いている。
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見つかって安心した途端相手が心配になる。
何だろう?きっと小動物。
「喰太! ビビ!」
声を掛けるとまるで加勢でも得たかのようにビビが右手に見える穴に体半分突っ込んで吠え立てる。
喰太が吠え付いている相手が見えた。
黒っぽいボロセーターの袖だけ?
なんて馬鹿な事を思いつくんだろう、街中ならいざ知らず山の中だ。何だろう。
これも加勢を得たつもりの喰太が鼻で突付いた。
転がった。
黒と濃い灰の濃淡色。2匹いる。
20cm程、生後3週間くらいの子猫程度の大きさ。
でも、猫ではない。何より未だ目も開いてない様子でされるままになっている。
次の瞬間、強気になってる喰太が咥えた。
「こら!喰太、止めなさい!」
きっと狸の仔だろう。 酷い事するな!
声の鋭さを感じ取ったのだろう。
猟犬としては間違った事はしていないけど、すぐ私の側に付く。
「待て」「来い」と声を掛けながら2頭と一緒に斜面を降りる。

良かった。無事で4頭揃った。誰もいなくならなかった。良かった。

でも、半分しか嬉しくない。
あの赤ちゃん狸たちどうなるんだろう。
犬の匂いが付いてしまった。
親が見捨てるんじゃないだろうか。

4頭の犬たちは今日の"散歩"にすっかり満足している。
帰り道、ホビーフィールドの中で水を飲み 草の上に横たわって火照った体を冷やす。



あの赤ちゃん狸たちは無事に親に育ててもらえるんだろうか。

我が家の4頭の犬たちは 無事揃って家に帰れた。
あの赤ちゃん狸たちはどうだろう。
喰太はごく軽く咥えていたのでまず傷ついてる事はない。
でも、犬の匂いが付いて野生で受け入れてもらえるのだろうか。
保護しに行こうか、でも人間の匂いがついたらもう野生に戻してやれないはず。
獣医さんに電話で相談してみようか。どうしよう。

ヤッタ!なんてラッキー!
お友達ビーグル ピンキーが吠えてる。
ピンキーの家の前で狂犬病予防注射の日だったんだ。
獣医さん来てるじゃん。
獣医さん曰く、
「犬の匂いならまず大丈夫ですよ。人間触ってないですか?
触ってないなら大丈夫。犬の匂いくらいなら親は見放しませんよ。」

良かった、どうにか めでたし、めでたしの「ナンチャッテ」猟犬たちのいちにちでした。




<そして 静かな夜?>


午後8時。
犬たちがやたら騒ぎ出す。
いつもより早く帰っていた犬父、
「狸でも来とんか?それにしてもいつも気付かんのにえらい騒ぐじゃん」
今日の出来事を(もう昨日ね)を未だ知らない犬父でした。
やれ、ホントに めでたし、めでたし。
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by kubifuro | 2006-06-03 00:14


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